深蒸し茶の健康効果

親子の写真

平成23年1月12日にNHKの「ためしてガッテン」で、緑茶研究「掛川スタディ」が全国放送されたことにより、掛川茶の健康効果が注目されるようになりました。
実際に、​深蒸し茶の産地である掛川市は、日本の人口10万人以上の市区町村の中で、がんによる死亡率がもっとも低く、高齢者の医療費も全国平均と比べて20パーセント以上も低い町です*。

このページでは、研究によって導き出された掛川茶の効能についてお伝えします。

*厚生労働省人口動態統計特殊報告および日本医療政策機構・がん政策情報センターの資料を参照
*掛川スタディ(平成21年6月〜3月 掛川市の農林水産省委託事業を参考)

掛川深蒸し茶の特長

掛川産の茶葉は葉肉が厚いので、普通蒸し煎茶と比べ茶葉を長い時間蒸して作られます。また、濃い緑色の滲出液中にお茶の微粉がたくさん含まれているのが特長です。これは、蒸し時間が長いことにより茶葉の組織が壊れていることによるものですが、微粉には多様な栄養素が含まれています。

5グラムのお茶(約2.5杯分)からは、1日に必要とされる鉄分の10パーセント、ビタミンAは18パーセント、ビタミンCは25パーセント、ビタミンEは24パーセント摂取することができます。食物繊維にいたっては、40パーセントが摂取可能です*。

*東京家政学院短期大学講師 桑野和民氏による検証結果。(社)静岡県茶業会議所「お茶の意外な超能力」より

虫歯予防としても注目されています

お茶を飲む男の子

お茶に含まれるポリフェノールの一種「カテキン」は虫歯菌をくっつきにくくし、虫歯菌がエサにする糖の形成を抑える働きがあります。さらに茶葉に含まれるフッ素は歯の表面を丈夫にする効果もあるのです。
ある小学校で給食のあとに緑茶を飲ませたところ、児童の虫歯にかかる率が減少したという報告もありました。お茶の虫歯予防効果は、いろいろな実験で実証されているのです。お子さんの大切な歯を虫歯から守るためには、おやつや食事の後にお茶を飲むのを習慣にしたいですね。

参考: 公益財団法人 世界緑茶協会
http://www.o-cha.net/teacha/kounou/mushibayobou.html

低がん死亡率ランキング

全国人口10万人以上の市区の低がん死亡率ランキングによれば、掛川市は男性が2位、女性が1位でした。上位15市区のうち、7つの市区が緑茶の生産地です。

右表データソース:厚生労働省人口胴体統計特殊報告「平成15年〜19年人口動態保健所・市区町村別統計」
加工:日本医療政策機構・がん政策情報センター
がん標準化死亡比市区別ランキングBEST15(緑茶コホート研究データ)

C型肝炎の治癒率への影響

掛川市立総合病院では、C型肝炎患者の治療に粉末緑茶を追加処方しています。C型肝炎の治療には、多額の医療費を必要としますが、緑茶粉末はわずかな追加費用で治癒率が15パーセント改善しました*。

*掛川市立総合病院副院長・緑茶医療研究センター長 鮫島庸一氏による検証結果。鮫島氏は、C型慢性肝炎のインターフェロン治療における緑茶併用療法の有用性を発見。

滲出温度による栄養成分の違い

暑い夏こそ自分で作った水出し緑茶を飲みませんか?
水出しでなければ滲出されないEGC(エピガロカテキン)には、熱いお茶とは異なる健康効果が期待できます。
お茶は、熱いお湯で淹れる場合と水出しにする場合で、滲出できる栄養素に違いがあります。